南相馬市駐在は、2015年3月31日をもって閉鎖となりました。
■2014年3月11日
2014年3月11日、南相馬市合同慰霊祭がありました。会場となったゆめはっとの入り口には、阪神淡路大震災「1.17希望の灯り」から分灯された“灯り”がともされています。遠くから心を寄せ見守ってくださる方々がおられるのかなと感じられ、心が温まりました。
この日に何を想い、何を感じるのか・・・、いろいろと考えさせられる一日でした。
■こけ玉
南相馬市では月に一度、双葉郡の方々を対象にサロンを実施しています。
今回は『こけ玉』を作りました。
柔らかい土やこけの感触を楽しみながら、生命力あふれる緑色の植物をおもいおもいにこけで包み込み、素晴らしい作品に仕上がりました。
わかちあいの会 講演会『悲しみと共に生きる~震災で母を亡くして』
南相馬市では、月に1回、わかちあいの会を開催しており、ふくしまこころのケアセンター南相馬市駐在もそこに協力させていただいています。
震災を機に、たくさんの方々が大切な人との別れを経験しました。悲しみや痛みはなかなか癒えるものではありません。「思い出したくない」「話したくもない」と思う方もおられるでしょう・・・。でも、もしかすると同じ体験をした人同士であれば、「亡くなった方への想いを大切にしていいんだ」「悲しみにふたをしなくてもいいんだ」と思える時間が過ごせるかもしれません。
ひとりで悩まず、ご連絡ください。
南相馬市健康福祉部健康づくり課(原町保健センター)0244-23-3680
ふくしま心のケアセンター電話相談(ふくここライン)024-531-6522
1月11日(土)のわかちあいの会では、フォトジャーナリスト佐藤慧氏の講演会と写真展が開催され、49名の方にご参加いただきました(主催:南相馬市健康づくり課、共催:グリーフサポートリンク、福島れんげの会、ライフリンク)。
岩手県出身の佐藤さんは、陸前高田に住んでいたお母さんを津波で亡くされました。お話は東日本大震災にかかわるものだけではなく、佐藤さんの海外でのフォトジャーナリストとしての活動を含めたものでした。ご自身が何をみてきて、どのように感じ、どのように行動してきたのかが語られました。その根底には、「生命の尊さや愛おしさ」があり、そして「生きることとはどういうことなのか」という深い問いがありました。
会場に足を運んで下さった参加者の方々にとっては、違った視点から自分の状況を客観視できる機会となり、佐藤さんの講話で「自分だけではないんだ」ということに気付いた方も多いのではないかと思われます。
■12月24日のクリスマスイブの日に
12月24日のクリスマスイブの日に、なかよし広場(未就学児の親子の室内遊びの提供や相談対応)にて、相馬方部なごみ所属の佐藤里見さんのご協力の元、参加者の方々と一緒にクリスマスソングを歌ったり、トナカイの鼻を探す寸劇を披露しました。
佐藤保育士の手作りのグッズはいつも好評です♪
■眠りについて
避難されている方々が入居している仮設住宅の集会所や、借り上げ住宅のサロン計36カ所で『眠りについて』お話しをさせて頂きました。
眠りが心や体に与える影響について、真剣に聞いて下さいました。
■「かしまで集まっ会」
対象者:双葉郡から相双北部避難されている方
月に1回開催し、グループミーティングを通して生活情報の共有などを行っています。参加者同士が気兼ねなく、話せる場となっており軽体操を行う事もあります。
10月15日には16名の参加者とともに「おはぎづくり」を実施しました。培われてきた「主婦の腕」が発揮され、あっという間に100個近いおはぎができあがりました。あんこ、ごま、きなこの3種類のおはぎに加え、キャベツときゅうりのお新香もつくられました。
■大学の作業療法士の卵さんたちが来所されました。
作業療法士の清山が、学生さんたちの卒業論文作成に協力するためインタビューをうけました。
学生さんたちは座学で学んでいたことに照らし合わせつつ、現場ならではのことにも気づいてくれた印象を受けました。
学生さんの中には被災三県の出身者もいて、逆にいろんな経験談をきかせていただきました。現状を「伝える」ことだけでなく「伝え合う」といったような相互のやりとりが重要だと感じました。
■8月半ば、福島県内で医療従事者を目指している高校生と大学生が被災地の視察に訪れました。
作業療法士の清山が講義をし、参加者から「必ず医師になって戻ってきます。その時に一緒に仕事をしてください。なので、それまで待っていてください。」
との声があがりました。
■紫陽花が咲きました
南相馬市原町保健センターの敷地内にある紫陽花が花を咲かせました。とっても美しくて、こころが和みます。
敷地内・・・といえば、先日、保健センターの職員さん総出での草刈りがあって、南相馬市駐在スタッフもお仲間に入れていただきました。
駐車場のアスファルト のすきまから、しっかりと根を生やした雑草が伸びていました。さて、収穫は・・・?
短い梅雨が終わりを迎えようとし、いよいよ夏本番の相双北部です。
■亀田総合病院から研修医の先生がこられました
研修医の先生は、相双地区出身の方でした。南相馬市の被災状況や住民の方々がおかれている現状について、作業療法士の清山が話をさせていただきました。
■私たちが南相馬でできること
南相馬市駐在の業務は、市町村保健師さんたちと協議しつつ、すすめています。主に、
*健康調査*
保健センター勤務の看護師さんと、市内の仮設・借り上げ・自宅の住民を対象に、震災後の健康状態や家族構成の変化、精神的負担等を調査します。
*個別継続訪問*
ご遺族やメンタル面での不調がある方などへ訪問してお話しを伺い、必要に応じ医療機関等を紹介します。
*乳幼児健診等の支援*
南相馬市の母子保健係や発達支援室と連携し、保護者や教育者向けに心と体の発達の評価 や屋内遊びの助言などを行っています。
*サロン活動*
保健師や地元ボランティアと、住民の健康増進、生きがいづくり、コミュニティ作りを目的として軽体操などを実施しています。
活動の中で心がけているのは、どうやって『あなたは1人ではないですよ』ということをお伝えするのか、どの様な方法だとお相手の心に届くのか…ということです。
わたしたちも住民の方々のお力になっているのかどうか、無力感に襲われる事もありますが、「微力だけど無力ではない」と職員同士で話し合い、お互いを認め合いながら日々の活動を行っています。